技能実習生のメリットとデメリット

技能実習制度を検討している方や技能実習生の効果が気になる方を対象に「技能実習生のメリットとデメリット」を説明します。
日本人の労働人口減少により技能実習生を受け入れる企業が増えてきました。
受け入れについてはメリットとデメリットの両面がありますので、十分検討した上で技能実習生の受け入れを判断してください。
技能実習生のメリット
雇用の安定と定着
日本人を採用しようとしても、地方や一次産業などは応募がなく、有効求人倍率がとても高くなっています。
あわせてキャリアの多様化、都市部への人口集中などにより、定着率や退職率が悪化しているのが現状です。
技能実習生の採用可能人数は受け入れ企業の従業員によって定められていますが、実習計画に基づいた技能実習、計画的な育成ができます。
仕事に意欲的な人材を計画的に毎年採用することで、安定した雇用に繋がります。
技能実習生1号が試験で合格して、2号に以降できた場合には3年間の労働はほぼ約束されます。
会社のグローバル化への対応
外国人と働くことで日本人従業員の外国に対する理解が深まり、異国の文化・慣習といった新しい価値観が社内にも取り入れることができます。
日本人の従業員が影響を受け、技能実習生との国境を越えたコミュニケーションが活性化して社内の雰囲気が明るくなります。
技能実習生と帰国後も関係を保てば、信頼できるコネクションとなりますので東南アジアとのビジネスチャンスにも繋がります。
職場の活性化・生産性の効率
外国人技能実習生は技能習得のために日本にきていますので、モチベーションが高く、真面目に勤務します。
意欲的に業務に取り組むため、それが職場全体の活性化に繋がりますし、技能実習生は20代が多く、職場の雰囲気も明るくなります。
特に肉体労働の現場では、生産性を向上する為貴重な労働力となります。
技能実習生とコミュニケーションを取ることでパート・アルバイトの方にまで良い刺激を与え、職場全体が活性化します。
日本人従業員が技能実習生に業務や日本語を教えることもあり、コミュニケーションの活性化につながります。
技能実習生のデメリット
最長3年しか雇うことできない
技能実習制度の目的は「本国では習得できない技能を日本で3年間研修して、その技術を持ち帰り本国の発展につなげる」ための研修ですので、どんなに優秀な技能実習生でもほとんどが3年で帰国します。
例外で特定技能2号から3号へ移行した場合には、2年追加され計5年です。
技能実習終了後にすぐに正社員として雇うことも難しいです。
採用までに時間がかかる
技能実習生の採用を初めてから実際に働き出すには短くても半年がかかります。
技能実習生の国に視察や面接で訪れ、採用する技能実習生を決め、そこから3-10ヶ月の日本語レッスンを開始します。
それが終わり日本に入国しても、1ヶ月は研修があります。
受け入れ後が最も大変
外国人のため文化も経験も習慣も全てが違います。
日本人にとって当たり前のことが技能実習生にとっては当たり前ではないです。
お互いストレスも溜まりますが、3ヶ月から半年で慣れてきますので、コミュニケーションは諦めずに、粘り強く行いましょう。
技能実習生とのコミュニケーションや人間関係に成功すれば、技能実習生と企業の双方にとっていい関係になります。