外国人労働者や技能実習制度の残業と時間外労働
2019/09/09

外国人労働者や技能実習生の労働問題に関心のある方、残業や時間外労働について確認したい方、外国人への36協定適応ついて知りたい方などを対象に「外国人労働者や技能実習制度の残業と時間外労働」を説明します。
労働条件などに関しては在留資格に関わらず外国人も日本人も同じものが適応されます。
技能実習生への労働条件の明示
外国人を雇用する際も下記の労働条件の明示をし雇用契約を結ばなければなりません。
労働条件の明示(労働基準法15条)
- 労働契約期間
- 就業場所および従事すべき業務
- 労働時間(始業・終業時刻、休憩時間、休日等)
- 賃金(賃金額、支払いの方法、賃金の締め切りおよび支払日)
- 退職に関する事項(定年の有無、解雇事由等)
技能実習生の時間外・休日・深夜割増賃金
割増賃金の支払いが必要な場合と割増賃金率は以下です。
割増賃金の支払いが必要な場合 | 割増賃金率 | |
① 時間外労働 | 法定労働時間を超えて労働させた場合 | 25%以上 |
② 休日労働 | 法定休日に労働させた場合 | 35%以上 |
③ 深夜労働 | 深夜時間帯(午後10時から午前5時ま で)に労働させた場合 | 25%以上 |
④ 時間外労働が深夜時間帯に及んだ場合 (時間外労働+深夜労働) | 50%以上 | |
⑤ 休日労働が深夜時間帯に及んだ場合 (休日労働+深夜労働) | 60%以上 |
休日の勤務や法定労働時間を超えて労働することは原則禁止されていますが、止むを得ず働かないといけない場合もあると思いますので、「時間外・休日労働に関する協定」(36協定)を締結し、労働基準監督署に事前に届けましょう。
技能実習制度の36協定
36協定は締結した場合は協定の範囲内(下記の図)で法定労働時間を超えて、又は法定休日に労働させることができます。
限度基準で定める時間外労働の限度時間 | ||||
期間 | 1週間 | 1ヵ月 | 3ヵ月 | 1年間 |
一般の労働者 | 15時間 | 45時間 | 120時間 | 360時間 |
1年間の変形 労働時間制の対象者 | 14時間 | 42時間 | 110時間 | 320時間 |
法定割増賃金を支払わなければなりません。